Midori in the Sky with Dymamites

自分に都合の悪いことは忘れる党

いとおしい

ずっとずっと何かを書きたかったンですが、面倒くさくて放置してました。

すみま線。みドりです、どうもこんんばんは。

 

仕事は3月末日で辞めておりましてん(笑)

理由は、0.03秒で何処かへ行ってしまう子どもちゃんに、

タックルできなかったことです。腕を掴むと脱臼させる恐れがあるので、

胴を掴んでください、と言われていたのに、どうしてもできなくて。。。

奇跡的にタックルできたとしても、

「先生、全然力ないじゃーん♪」と、敢えて引っ張ってくる子とか。

勉強は小学校高学年くらいまでは教えられたのですが、

持病の腰痛と肋間神経痛が酷くなり、体力は限界灘。。。

わたしには、介護や福祉は向いてないなぁ。。。と。

しかしながら、すごく勉強になる現場でありました。

 

3月の末頃になると春休みの関係で夕方勤務→午前~昼過ぎに変わりました。

親御さんたちも子どもさんを連れてどこかへ遊びに行きたいなどの理由が

あったのかしれませんが、利用者さんが少なくなり、少し余裕がありました。

※その前は金曜日は戦場状態で、大学生のアルバイトの子たちも、

 子どもたちが帰ったあとに、目が死んでる という状態。

グレーゾーンの学童保育みたいな施設でも、

困ったちゃん1番(多動・衝動・攻撃性強・汚言葉・3秒ごとに感情がアップダウン)

困ったちゃん2番(多動・衝動・汚言・1~2分で感情がアップダウン)

困ったちゃん3番(多動・衝動)

その辺りは職員同士に共有されています。

困ったちゃん1番については、この春に小学校2年生になる子なので、

一番扱いが難しく、しかもお母さまはちぅごく人。←この時点で職員とコミュニケーションが難しい。

で、つきたくなかったんですが、最後までつかされることがなくてよかったです。

だって怖いんだもん(笑)

 

困ったちゃん2番は、今春から中1(当時は小6)。

その子は汚言が酷く、吐く言葉が全て否定。勉強はしないどころか、

モノは投げるし、気に入らないと奇声を発する。

他の子にちょっかい出して問題を起こす という

「一筋縄ではいかない」子でした。

辞める数日前、困ったちゃん2番に初めて「Y君についてくれないか?」と言われ、

「うんー--。なんとかやってみます」と安請け合い。

でも、内心ピーーーンチ!

やってきました2番のY君。現在中一になっているとしても身体は小柄で

ほぼ小学校2年生くらい。

いつものように「誰とも視線を合わせない・勉強のプリントを破り捨てる」

さぁ、始まりました。イッツショータイム!

「こんな勉強学校でも家でもやってるから、他のプリント持ってこいよ、バカ」

と言うので、正社員さん(私以外は皆教職持ってます)に頼んで、

違うプリントを出してもらいそれを持っていきました。

Y君は小柄なので、椅子に正座をしつつ勉強に集中している間・・・

『わたしは辞める前に、この子とどうアプローチしていけばいいんだろう』

と考えていました。

で、ちらっとひらめき。。。

小柄な子だと、どうしても「子ども」と思ってしまいます。

が、そうではなくてこの子は勉強もできるし内側はもう「大人」なのだと。

では、対等に向き合ってみようと。そう決心して、

施設の方針は2時間制で1時間は勉強1時間は遊びだったので、

1時間の療育の中で、この子を子どもだとみなさずに向き合ってみました。

相変わらず汚言は酷いんですが、合間には全然普通に会話ができます。

しかもタブレットの使い方が大人より優れていて。

「今日も自転車で友だちと遊びに行く予定なんだー」と言っていたので、

じゃぁ、道を調べてみたら?と促したら、どこの道をどう通るか、

どの公園に自転車で何十分で着くか、目的地でどれくらい遊べるか、

帰宅までに何十分かかるか。

そんなことを綿密に知れべていました。

次の日にわたしは違う子の担当だったので、あまり時間はありませんでしたが、

「昨日どうだった?」と聞いたら「予定通りいけたよ、友だちも喜んでくれた」

とドヤ顔で答えていました。

『この子は、勉強も出来るけれど多動・攻撃性・汚言←これ一番重症。

そのせいで対人関係が上手くいかないけれど病気(本当に病気です)

でも、誰かの為になりたい・友だちに頼りにされたい』

それが本心なんだな。。。。と感じました。

そこから二日間ほどY君を担当していなかったのですが、

今まで誰にもしなかったアイコンタクトをやたらとわたしにしてくるのです。

時にはわたしの肩をたたいて、「ねぇねぇ、これ見て」と。

ただ、他の子についているときにそれをされると、

「先生これで遊ぼう♪」と楽しんでいる最中に邪魔されたと感じる子は

「何?あの子?変な子ー」と子どもなりの正直なことも言ってきます。

その全てを所長さんに告げました。

 

そして勤務最終日、Y君の担当をすることに。。。。

規定としては学習+療育で2時間です。

相変わらず、勉強自体を小ばかにしてますが、騒がなかったので好きにさせておきました。10分程度は黙って勉強?していました。

療育時間では、話をしながら「テーブルテニスをしたい」と言うので、

それに沿って遊びました。その間でも結構色々と話しをしました。

「僕、引越すかもしれない」と言うので、「どこに?」と聞いたら、

「しらねーよ」と。「先生なんて生まれてから16回も引越してンのよ」と

言ったら「頭おかしいバカじゃねぇの?」と相変わらずの返答。

ゲームの最中、勝ち負け関係なく、「つまんない、飽きたー!!」と、

ボードゲームを放り投げ、床に寝そべっていたので、わたし本気&演技で

起き上がりなさい。ヒトをなめてんじゃないわよ!!(怒号)

そしたら、速やかに他のところに行ってしまいました。

少ししょげていたY君をプレイルームに戻して、レゴをやりたいと言うので、

しばらく勝手に作らせておきました。(その間色々と会話あり)

1~2分で感情の起伏が見られる子なので、タイミングを読みつつ、

「ねぇ、先生今日でお仕事終わりなの。明日からは来ないの。

Y君と会うのも今日で最後なのよ」と言ったら、

「え?17回目の引っ越しなの?バカじゃねぇ?〇ぬんじゃないの?」

小一時間前に16回と言ってたのを覚えていたのには驚きました。

グッタイミン!少し身体を近づけながら、「ねぇY君、約束してくれる?

1つめは、ここにいる間は先生たちの言うことを素直に聞く

2つめは大きな声でキーキー騒いだりしない

3つめは暴れたりモノを投げたりしない

頭のイイ君ならわかるよね?」と伝えました。

「しらねーよ。ぜー-----んぶしない。できない。やりたくない。」

予想通りの言葉が返ってきました。

しかし、いつも帰り際に支度をしないY君が、自身でとっとと帰り支度をし、

わたしに「また会う日まで~!!」と言ってきました。

こもれまさにグッチャーーンス!!

玄関で、握手をしながら「先生と今日約束したこと、ずっと守ってね」

と言ったら、うなづくでもなく話すでもなく向こうが手を離さないンですよ。

握った手をなかなか離そうとしない。。。

わたしから手を離して階段で見送りました。

その経緯も全て所長さんに告げました。

「約束はしたけれど一筋縄ではいかない子だとはわかっています。

また元の木阿弥になる可能性はあると思います。」と。

「でも〇〇さん(わたし)の対応が彼の心にはかなり響いていると思います」

涙を抑えることで必死でしたが、当日は次の子の療育があったので

溢れそうな涙も引っ込みました(笑)

 

何の障がいがなくても、人って生きてる限り「生きにくい」です。

命が尽きるまで、生きにくさを抱えてゆかなければならないのです。

子どもの頃から障がいがある場合は、もっと辛いと思います。

 

現在中一になっているY君の、目を合わせつつギュっと離そうとしなかった

手の温かさを、わたしは一生忘れることはないと思います。